記事: サーフボードを物置で保管するときの注意点|物置の選び方と置き方、屋内型トランクルームも

サーフボードを物置で保管するときの注意点|物置の選び方と置き方、屋内型トランクルームも
サーフボードを置くなら、温度と湿度が安定している室内がいちばんです。家の中に置き場所が無いときに物置を使うなら、その物置で日差しと温度と湿度をどこまで抑えられるかを見て判断しましょう。 物置は日差しと雨と盗難をまとめて防いでくれますが、閉じた箱ですので、夏の熱と湿気がこもりやすい置き場所でもあります。
サーフボードの保管について調べると、「物置は絶対にダメ」と書いているページが目に入ります。けれども、部屋に板を置く場所が無い人にとって、物置は現実的な置き場所のひとつです。この記事では、物置に入れるなら何を確かめ、どの板をどう置けばいいのかを、条件ごとに書いていきます。
屋外に板を置くこと自体の考え方は、サーフボードの屋外保管にまとめていますので、あわせて読んでみてください。
物置は「屋外」ではなく「閉じた箱」
屋外に板を置くときの心配は、日光、雨、気温、盗難の4つです。物置に入れると、このうち日光と雨と盗難の3つはほぼ片づきます。扉を閉めれば日は板に当たりませんし、雨もかかりませんし、道路から板が見えることもありません。
ところが、残りのひとつである気温については、物置のほうが条件が悪くなります。ベランダや軒下に置いた板なら、周りの空気が動いて熱が抜けていきますが、扉を閉めた物置の中では空気がほとんど動かないので、屋根や壁が日差しで温まれば、その熱が中にこもってしまうのです。
そして、閉じた箱には湿気の問題もあります。濡れた板やウェットスーツを入れれば、その水分は物置の中に残りますし、夜に冷えた壁や屋根の内側には結露が出ることもあります。
ですから、物置を使うかどうかを考えるときは、日差しと雨の心配はいったん脇に置いて、熱と湿気をどこまで抑えられるかを見るのが近道です。
その物置で、温度と湿度を抑えられるか
物置といっても、材質や色、置いてある場所、通気口の有無で、中の温度と湿度はずいぶん変わります。まず、自分の物置がどれにあたるかを見てみましょう。
スチール製
屋外物置でよく見かけるのが、金属の板でできたスチール製です。雨に強く、鍵が付いているものが多いので盗難の心配も少ないのですが、金属は日差しを受けると熱くなりやすく、屋根や壁の熱がそのまま中の空気に伝わります。夜に外が冷えると、今度は屋根の内側に結露が出ることがあります。
木製
木製の物置は、金属よりも熱を伝えにくい材質です。一方で、木は湿気を吸ったり吐いたりしますので、雨の多い時期は中の湿気が高くなることがあります。塗装が傷んで雨が染み込んでいないかも、ときどき見ておきたいところです。
樹脂製
樹脂でできた物置は軽くて錆びませんが、サーフボードを入れるには寸法が足りないものもあります。入るかどうかは、後の節の測り方で確かめてください。
色と置き場所
同じ材質でも、白や明るい色の物置は日差しを反射しますので、濃い色の物置よりも屋根や壁が温まりにくくなります。建物の北側や木の陰など、一日を通して日が当たりにくい場所に置かれている物置なら、なおさら条件は良くなります。
通気口
扉や側面に通気口が付いている物置なら、こもった熱と湿気を外に逃がす道があります。通気口が無く、日なたに置かれた濃い色のスチール製の物置は、夏の熱と湿気を抑えるのが難しい物置です。
明るい色で、日陰にあり、通気口がある。この3つがそろうほど、物置でも温度と湿度を抑えやすくなります。反対に、どれも当てはまらない物置しか無いなら、無理に物置を使わず、ほかの置き場所を考えたほうが板のためになります。
室内に置く板、物置でもいい板
温度と湿度を抑えられる物置があっても、板はできるだけ室内に置くのが基本です。新しい板でも古い板でも、室温や湿度が安定している室内のほうが、物置より条件は良いからです。
そのうえで、家の中に全部の板を置く場所が無いなら、どの板を室内に置き、どの板を物置に回すかを決めることになります。
新しい板、よく乗る板は室内に
買ったばかりの板や、いまいちばん乗っている板は、海へ持って行く回数も多い板です。出し入れのたびに物置まで取りに行くより、室内に置いておくほうが手間も少なく、状態の変化にも気づきやすくなります。長く良い状態で乗りたい板ですので、条件の良い室内に置いておくと考えるのが自然です。
古い板、しばらく乗らない板は物置でも
すでに日焼けで色が変わっている古い板や、シーズンオフのあいだ乗らない板、予備として置いておく板なら、物置に回す選択肢もあります。ただし、傷やクラックがあってまだリペアしていない板は、中に入った水が熱で膨らみ、フォームとガラスクロスのあいだが浮いてくることがありますので、物置に入れる前にリペアしておきましょう。傷が水の入る深さかどうかの見分け方は、サーフボードの傷はどの程度でリペアすべきかにまとめています。
家にも物置にも置けないなら、屋内型トランクルーム
家の中に置き場所が無く、温度と湿度を抑えられる物置も無い。そういう人にとって、いちばん条件の良い選択肢になるのが、屋内型のトランクルームです。
屋内型のトランクルームは、ビルや倉庫の建物の中に個室が並んでいる形のもので、日差しが直接当たらず、雨もかかりません。空調で温度や湿度を管理している施設であれば、物置よりもずっと室内に近い条件で板を置いておけます。鍵の付いた個室なので、盗難の心配もほとんどありません。
同じトランクルームでも、屋外に置かれたコンテナ型は、中の条件が物置とほとんど変わりません。金属の箱が日なたに置かれている形ですので、夏の熱と湿気がこもりやすく、この記事で書いてきた物置の注意がそのまま当てはまります。借りるなら、建物の中にある屋内型を選びましょう。
屋内型のトランクルームを借りる前に、次の点を確かめておくと、あとで困らずに済みます。
空調で温度と湿度を管理しているか
屋内型でも、空調の有無や、温度・湿度をどこまで管理しているかは施設によって違います。サーフボードを置くなら、夏の室温と、湿度の管理があるかを確かめてください。
板が入る広さと、搬入の経路
個室の奥行きか高さが、板の長さより長いかを確かめます。ロングボードなら、横に寝かせて入る奥行きが要ります。個室の広さが足りていても、建物の入口や通路、エレベーターを長い板が通れるかも見ておきたいところです。
出し入れできる時間
早朝に海へ行く人なら、朝早くから板を出せるかが大事になります。24時間出し入れできる施設もあれば、利用できる時間が決まっている施設もありますので、自分が海へ行く時間に合うかを確かめてください。
家や海からの距離と、車を停められるか
板を取りに行く手間が大きいと、結局は車に積みっぱなしにしてしまいがちです。家から海へ向かう途中にある施設や、車を横付けして積み下ろしできる施設を選ぶと、毎回の出し入れが楽になります。
預ける前に、乾かしておく
屋内型でも、濡れた板や濡れたケースをそのまま入れれば、個室の中に湿気がこもります。預ける前に真水で洗い、しっかり乾かしてから入れましょう。
当社は特定のトランクルームを紹介しているわけではありませんので、選ぶときは、ここに挙げた点を各施設に確かめてください。
ロングボードは物置に入るか
物置を使うときに、実際に問題になるのが寸法です。とくにロングボード(9フィート、約274cm)は、家でも物置でも、縦に立てて保管できるところはほとんどありません。
ですから、ロングボードを物置に入れるなら、横に寝かせて入るかどうか、つまり奥行きか幅が板の長さより長いかを調べることになります。
奥行きと幅
板を寝かせて入れるなら、奥行きか幅のどちらかが板の長さより長い必要があります。棚が付いている物置は、棚の奥行きも測っておきましょう。
扉の開口
中の寸法が足りていても、扉の開口が狭いと板を入れる途中でつかえてしまいます。長い板を寝かせて入れるなら、扉の幅から斜めに差し込めるかも見ておきたいところです。
中の高さ
ショートボード(6フィート前後、約183cm)を立てて入れるなら、中の高さが板の長さより高いかを見ます。屋根が傾いている物置は、手前と奥で高さが違いますので、低いほうで測ってください。
板の側の寸法も、長さだけで見ないようにしましょう。フィンを付けたまま寝かせるなら、板の厚みにフィンの高さが加わりますので、棚と棚のあいだに差し込むときはその分の余裕が要りますし、何枚か並べるなら、板同士が触れない間隔も見込んでおく必要があります。
家の中でも、ロングボードは横向きが前提
家の中に置く場合も、ロングボードは縦に立てられる部屋がほとんどありませんので、横向きに置ける部屋に限られます。部屋の壁際に横に寝かせるか、廊下の壁に沿わせて置くか、ラックに横向きに掛けるかのどれかになります。壁に掛ける場合の型の違いや下地の見方は、サーフボードの壁掛けにまとめています。
サーフショップのボードロッカー
家にも物置にも横向きに置ける場所が無いなら、サーフショップのボードロッカーを借りる方法もあります。ショップによっては、店の近くでサーフボードを預かるロッカーを貸していますので、よく行く海の近くのショップに聞いてみてください。海の近くに板を置いておけば、毎回長い板を運ぶ手間も減らせます。
物置の中での置き方と、一緒に入れる道具
物置の中でも、置き方の基本は部屋の中と同じで、一点で支えず、柔らかい面で受けることです。そのうえで、物置ならではの注意がいくつかあります。
床に直接置かない
物置の床は、地面の冷えと湿気を受けやすい場所です。板を床に直接寝かせると、湿気がこもったまま乾かず、床の汚れや砂も付いてしまいますので、すのこや板を敷いて床から浮かせましょう。立てて置く場合も、テールの下にマットか厚手のタオルを敷いてください。
立てるなら壁との当たりを柔らかく
板を立てて置くときは、テールを下、ノーズを上にして、壁に当たる部分にタオルを挟みます。物置の壁はスチールならビスの頭や継ぎ目、木製なら木目のささくれがありますので、裸の板を直接当てないようにしましょう。
寝かせるなら2点以上で支える
棚やラックに寝かせて置くなら、板を2点以上で受けます。棚の縁の角が細く硬い場合は、当たる場所にパッドやタオルを挟んでください。
ほかの道具と離す
物置には、園芸道具、自転車、脚立、灯油のタンクなど、板以外のものも入っていることが多いと思います。出し入れのときに、スコップの先や自転車のペダルが板に当たって傷を付けてしまうことがありますので、板の置き場所はほかの道具の出し入れの動線から外しておくと安心です。
物置を使うと、板だけでなくサーフィンの道具もまとめて置けるのが便利なところですが、道具によって物置との相性があります。
ウェットスーツは室内に
ウェットスーツは板ほど場所を取りませんので、置けるなら室内に掛けておくほうがよいでしょう。物置に入れる場合は、真水で洗ってよく乾かしてから入れてください。濡れたまま入れると、においやカビのもとになりますし、物置の湿気も上げてしまいます。
ワックスは缶や箱に
ワックスは、夏の物置では柔らかくなり、溶けて周りに付いてしまいます。缶や箱に入れて、床に近い涼しい場所に置いておきましょう。
リーシュコードとフィンはまとめて
リーシュコードは、丸めて袋に入れておくと、ほかの道具に絡まずに済みます。フィンは、外して保管するならフィンケースに入れて、板と同じ場所にまとめておくと、次に海へ行くときに探さずに済みます。
置き方の考え方全体は、サーフボードの置き方で詳しく書いています。
季節ごとの注意
物置は、一年中同じように使える置き場所ではありません。季節によって気をつけることが変わります。
夏は熱
物置で心配されるのが夏の温度ですが、「物置の中は何℃になるのか」を実際に測ったデータは、探した範囲では見つかりませんでした。当社もまだ物置の中は測っていませんので、測定できた時点でこの記事に追記します。
いまの時点で参考になるのは、当社が2026年8月に真夏の車内で測った数字です。
- 日除けをして、車の後部に板を寝かせた状態でも、車内は最高52.2℃まで上がった
- 40℃以上の時間が9.2時間、50℃以上が2.2時間続いた
- 片方の板にケースを掛けて同時に測ったところ、ケースを掛けても到達温度は下がらなかった
これは車の中の数字で、物置の数字ではありません。ただ、日差しを受ける屋根と壁に囲まれ、空気が動かない閉じた箱という点では、車の中と物置は同じ構造です。日なたに置かれた、濃い色で通気口の無いスチール製の物置なら、夏の日中はかなりの温度になると考えて手を打っておくほうが安全です。
何℃から板が傷むのかは、板の素材や作りによって違い、当社はその閾値を測っていませんのでここでは書きません。車内の測定の詳細はサーフボードを車に積みっぱなしにするとどうなるかにまとめています。
夏の物置でできる手立ては、次のとおりです。
- 通気口があれば塞がない。 物を積んで通気口を隠してしまうと、熱の逃げ道が無くなります
- 晴れた日は、ときどき扉を開けて空気を入れ替える
- ワックスは、夏に長く置くなら落としておく。 溶けたワックスが床や周りの道具に移ってしまいます
真夏のあいだだけでも室内に置き場所を作れるなら、そのほうが熱の心配を大きく減らせます。
梅雨は湿気
梅雨の時期は、温度よりも湿気に気をつけましょう。濡れたものを持ち込まないこと、晴れ間にときどき扉を開けて空気を入れ替えることが中心になります。
秋から春は使いやすい
日差しが弱まる秋から春は、物置がいちばん使いやすい季節です。中の温度も上がりにくいので、冬のあいだ乗らない板を置いておくにも向いています。
結露と湿気
物置でもうひとつ気をつけたいのが湿気です。
物置の中の湿気は、外から入ってくるものと、自分で持ち込むものの2つに分けられます。外から入ってくるのは、雨の多い時期の湿った空気と、夜に冷えた屋根や壁の内側に出る結露です。自分で持ち込むのは、海から帰ったばかりの濡れた板や、濡れたウェットスーツ、タオルの水分です。
外からの湿気は完全には避けられませんが、持ち込む水分は減らせます。板は真水で洗ってから、日陰でしっかり乾かしてから物置に入れましょう。ケースに入れて仕舞うなら、なおさらで、濡れたまま入れるとケースの中で水が乾かずに残ってしまいます。
結露については、板を壁から少し離しておくことで、濡れた壁に板が触れたままになるのを避けられます。雨の続く時期のあとは、一度板を出して、デッキやフィンボックスの周りが濡れていないかを見ておくと安心です。
洗い方と乾かし方は、サーフボードの手入れにまとめています。
物置でよく聞かれること
Q. 日陰に置いた白い物置なら、夏でも大丈夫ですか。
A. 日陰で、白い物置であれば、日なたの濃い色の物置よりも中の温度は上がりにくくなります。ただ、扉を閉めた物置は空気が動きませんので、晴れた日には外の気温より中のほうが高くなると考えておいたほうが安全です。夏のあいだは、ときどき扉を開けて空気を入れ替えるか、室内に移すことをお勧めします。
Q. 物置に入れるなら、ケースは要りますか。
A. 日差しと雨は物置が防いでくれますので、屋外ほどは必要ありません。それでも、ほかの道具とぶつかったときの擦れや、屋根から落ちる埃から板を守るには役に立ちます。ケースに入れるなら、板をよく乾かしてから入れてください。
Q. 物置と屋内型トランクルーム、どちらがいいですか。
A. 板にとっての条件は、空調のある屋内型トランクルームのほうが良くなります。温度と湿度を抑えられる物置が手元にあり、出し入れの手軽さを取りたいなら物置でも構いませんが、日なたのスチール製で通気口の無い物置しか無いなら、屋内型のトランクルームを考えてください。
まとめ
サーフボードを置くなら、温度と湿度が安定している室内が基本です。家の中に置き場所が無いときに物置を使うなら、明るい色で、日陰にあり、通気口がある物置かどうかを見て、温度と湿度を抑えられるかを判断しましょう。
新しい板やよく乗る板は室内に、古い板やしばらく乗らない板を物置に、という分け方が現実的です。家にも条件の良い物置にも置けないなら、空調のある屋内型トランクルームが有力な選択肢です。ロングボードは家でも物置でも縦には置けないことがほとんどですので、奥行きを測り、置けなければ屋内型トランクルームやサーフショップのボードロッカーを考えてください。物置に入れるなら、床から浮かせ、柔らかい面で支えて置き、真夏は室内に移すという使い分けをしましょう。
Shignの場合
Shign の Journey Light は、ショートボード用のボードケース(ソフトカバー)です。
Journey Light(Hemp Indigo / Premium Black)。生地は一枚の中で柄が移り変わるように織られているため、同じカラー・同じサイズでも一点ごとに柄の出方が違います。
物置に仕舞うとき、掛けておけば、ほかの道具の出し入れで板が擦れるのを防ぎ、屋根から落ちる埃や砂が板に積もるのを減らせます。
生地は70Dリップストップ・ポリエステル100%で丈夫です。リップストップ織りが引き裂きの広がりを抑え、裏面のアクリル樹脂加工によってワックスが染み込みにくい処理を施しています(ワックスの染み込みを完全に防ぐものではありません)。湿気や温度で伸び縮みしにくいポリエステルですので、湿気のこもりやすい物置でもサイズが安定しています。ファスナーのないスリップオン式で、重量は約450g。海へ行く日は物置から出して、そのまま車に積めます。
何よりもユニークなデザインが特徴です。和柄の麻をモチーフにした生地は、シンメトリーからアシンメトリーへ移り変わる大きな一枚として織られていて、そこから切り出すため一点ごとに柄の出方が違います。人と同じものは選びたくない、という方にぴったりのサーフボードカバーです。
対応サイズはShort(〜6'4"/193cm)で、Mid・Longは計画中です。
熱については防げません。当社の車内の実測ではケースを掛けても到達温度は下がりませんでしたので、真夏の物置には長く置かないことが、いちばんの手立てです。
保管全体の考え方は サーフボードの保管方法 にまとめています。



